オンライン商談のツールが増え、対面での営業訪問を敬遠する社会情勢の影響もあり、インサイドセールスを導入・推進する企業が増えています。

また近年の流行として、自社の人材ではなく、外部業者やフリーランスにインサイドセールスをアウトソーシングするケースが増えていますす。

こうしたニーズに応えるインサイドセールス代行を活用すれば、営業活動の幅を大きく広げられるかもしれません。

この記事では、インサイドセールス営業代行を活用するメリットを解説します。おすすめの代行会社も紹介するので、自社製品やサービスの販売手法を検討中の企業はぜひ参考にしてください。

インサイドセールスとは?

インサイドセールスはどのような営業フェーズを担うのかをまず解説します。

インサイドセールスをまだ導入していない企業の方は、定義をつかむとよいでしょう。フィールドセールスだけに頼っている組織にとっては売上を伸ばすきっかけになるかもしれません。

インサイドセールスの概要

インサイドセールスは、内勤営業とも言われ、電話・メールなどを中心に顧客に直接会わない営業スタイルを指します。インサイドセールスに対して、従来型の外回り営業はフィールドセールスです。

インサイドセールスが注目されたのは、リーマンショック後のアメリカです。

国土が広く、移動時間や費用を最小限に抑え、効率よく営業する手法として、当時インサイドセールスを導入する企業が急増しました。インサイドセールスはアメリカ全土やヨーロッパで導入が進んでおり、アメリカでは2021年中にインサイドセールスの人数がフィールドセールスの人数を上回る、との予測も発表されています(HUBSPOT)。

日本では、インサイドセールスの導入率は10%程度にとどまっていましたが、コロナ禍によりインサイドセールスが注目を集めました。インサイドセールスを活用すれば、公共交通機関を使った移動や、対面での商談が制限される状況下であっても、営業活動が行えるためです。

インサイドセールスのメリット

インサイドセールスを導入するメリットを3つ紹介します。

一人の営業パーソンが、新規顧客の発掘、アポイント取り、実際の商談をフィールドセールスで行う場合と比較すると、インサイドセールスのメリットは分かりやすくなります。

1, 対応できる顧客数が増える

インサイドセールスでは営業1名あたりの顧客との接触数、商談数を増加できます。

フィールドセールスは1件ごとに移動時間が生じますが、インサイドセールスでは次々にコンタクトできます。またインサイドセールスの専門スタッフを配置し、フィールドセールスと分業させるのも職務領域に集中でき、営業効率改善にもつなげられます。

2, 気軽にアプローチできるので商談の敷居を下げられる

インサイドセールスでは、遠方の見込み客に対しても容易にアプローチできます。移動時間、費用がかからないため、双方にとって直接訪問時と比べカジュアルにセッティングできるでしょう。

1社とのコンタクト回数を増やしやすく、エンゲージメントの向上効果も期待できます。

3, 営業活動を標準化しやすい

インサイドセールスでは、営業パーソンによる差を減らし、営業レベルを標準化しやすいと言われます。

もともと営業は個人差が大きく、属人化しがちな業務と言えます。フィールドセールスと比較するとインサイドセールスは、一つひとつの業務をマニュアル化・標準化しやすく、また顧客と営業パーソンとのやり取りが残るのでマネージャが管理しやすいという利点もあります。

インサイドセールスは対面商談を補完する営業手法であり、使い方次第では効率的かつ効果的な手段と言えるでしょう。

インサイドセールスのデメリット

インサイドセールスには、フィールドセールスと比較した際に弱点もあります。以下のデメリットとなりうるポイントも把握したうえで、インサイドセールスの導入を検討すべきだと覚えておいてください。

1, 専門スタッフの育成が必要

インサイドセールスとフィールドセールスの職務内容は異なります。そのため求められる資質、能力も違うので専門スタッフの育成が必要です。

例えば、インサイドセールスを行うためのオンライン商談の進め方やツールの使用法、話法も含めて新たな教育が必須でしょう。インサイドセールスの人材を一から育成するには、外部から指導者を招いたほうがよいかもしれません。

2, 営業活動を領域によって切り分ける必要がある

インサイドセールスを導入するには、営業の業務プロセスをすべて見直して標準化(最適化)しなくてはなりません。

業種や業態によって、インサイドセールスのみで完結する業務もあれば、途中でフィールドセールスに引き継ぐ場合もあります。営業成果を最大化するには、インサイドセールス、フィールドセールス、マーケティングが担当する業務を適切に切り分ける必要があるのです。

3, 情報共有できる仕組みが必要

営業プロセスの細分化や分業化を前提としたインサイドセールスでは、情報共有が重要です。情報共有のためのフローを作り、情報の共有漏れや不備がないよう、専用システムを導入するのが一般的です。

システムだけ導入してもうまくいきません。新たな業務フローに対する社内の意識改革も求められます。

インサイドセールスを営業代行に依頼する

インサイドセールスを営業代行会社に依頼する企業も多くあります。自社で独自にインサイドセールスを導入する場合と比較して、営業代行会社への委託にもメリットがあります。

スタートダッシュをしやすい

インサイドセールスの営業代行を依頼する場合、インサイドセールスに習熟したスタッフが自社の専属営業パーソンとなるため、スムーズにインサイドセールスを立ち上げられます。

自社スタッフを一から育成する場合は時間がかかり、すぐ成果に結びつけられないことが考えられます。

同業他社が似た製品を売り出すケースのようにスピードを重視するときは、営業代行を頼ってスタートダッシュする有効性はとくに高いでしょう。

コスト管理がしやすい

営業代行会社に依頼すると、コスト最適化を実現でき、管理もしやすくなります。

代行会社には、インサイドセールスを強化したい時期だけ、期限付きで依頼できます。また自社でシステムを導入しなくてよいので設備投資のプラスアルファの費用が生じません。

さらに自社の営業スタッフはフィールドセールスに専念させれば営業効果のアップも期待できます。得意分野の業務に集中でき、そのことがコスト最適化につながるのはアウトソーシング全般に言えますが、教育やシステム導入のコスト削減はインサイドセールス外注の大きなメリットと言えるでしょう。

外部の見込み顧客を利用できる

インサイドセールスの代行会社の中には、オリジナルの見込み顧客リストをもっている業者もあります。

自社で収集してきたリストがあればベターですが、営業先のリストを作るにはかなりの期間と費用がかかるのが普通です。インサイドセールスのノウハウに加えて、もし委託先のデータベースから見込みの高い顧客にコンタクトできるならば、さらにメリットは大きくなるでしょう。

プロセルトラクションがインサイドセールスの実践をサポート

この記事でインサイドセールスの活用法は理解できますが、それを自社に当てはめることはかんたんではありません。プロセルトラクションではあなたの会社にマッチしたインサイドセールス手法の設計や体制構築から実践までサポートしています。ご興味あればお気軽にご連絡ください。

まずは話を聞いてみる

インサイドセールス営業代行の3つの種類

インサイドセールス担当者がカバーする業務領域は、代行会社によって異なります。企業によっては顧客創出のようにマーケティングに近い業務をインサイドセールスが担当する場合もあります。

またインサイドセールス代行会社のサービス内容も、営業方針やプランによってさまざまです。インサイドセールス代行会社を3タイプに大別して解説します。

1:アポ獲得特化型

アポ獲得特化型のインサイドセールス代行は、見込み顧客の創出から商談アポの獲得までを担い、その後は自社の営業担当者に引継がれます。

自社でクロージングできる人員がそろっている企業は、「アポ獲得特化型」を利用するのがよいでしょう。営業担当者のパワーをクロージングに集中できます。

2:クロージング型

クロージング型は、インサイドセールスにてクロージングまでおこなうタイプの営業代行です。例えば、Web上で購買手続きが完了する商材なら、途中で担当者を引き継がなくても完結できます。

自社で営業のノウハウが構築されていないスタートアップ企業や専門の営業スタッフが不在の場合には、クロージング型の代行会社が最適です。

3:既存顧客フォロー型

既存顧客フォロー型は、既存顧客のリピートやアップセル・クロスセルを目的として、自社の既存顧客にアプローチするインサイドセールス代行です。

アップセルとは、よりランクの高い商品やサービスを購入してもらうことで、クロスセルは関連した商材を複数購入を促す営業です。

自社の営業力を新規獲得に集中したい企業や、営業スタッフの人員が不足している企業では、既存顧客フォロー型が適しているでしょう。

インサイドセールスの営業代行をうまく活用する

インサイドセールスの営業代行を活用するには、押さえておきたいポイントがあります。ポイントを外してしまうとインサイドセールス代行を利用しても、業務効率が悪くなってしまったり、成果につながらなかったりする可能性があります。

コミュニケーションの連携を意識する

インサイドセールス代行会社を利用する際に重要な要素が、コミュニケーションの連携です。とくに顧客情報は、できる限り速やかに、そして正確に共有されるようにします。タイムリーな情報連携はトラブルの防止にもつながります。

業務報告にタイムラグが生じてしまったり、遅れによる食い違いが起きたりすることは、避けられない部分もあるでしょう。少しでも確率を減らすため、業務依頼前に以下の点をチェックしておきましょう。

  • 業務報告の手段
  • 情報共有のために使用しているツール
  • 業務報告の漏れを防ぐためにどのような対策が取られているか?

インサイドセールス営業代行の成否を分けるポイントなので注意が必要です。

ノウハウの共有を重視する

インサイドセールスを代行業者に完全に委託すると、自社にはインサイドセールスのノウハウを構築できなくなります。その結果、半永久的にインサイドセールスを代行し続け、業務委託の費用を支払い続けることにもなります。

営業手法のノウハウ教育によるインサイドセールス内製化のプランのある代行会社を選ぶのがよいでしょう。インサイドセールスを丸投げにせず、内製化の達成期限を決めたうえで自社の人材育成にも取り組むようにします。

最適な料金体系を選ぶ

インサイドセールス代行会社には、いくつかの料金プランがあります。料金プランの選び方は、コストだけではなく、営業の成果にも影響する可能性があります。各代行会社とよく話し合って、結果につながるプランを選びましょう。

  • 固定制(月額など)

相場は1人あたり50万円~です。月額固定なので、極端にアポ取得やクロージングに偏った営業手法にならず、自社の意向を反映しやすい反面、スタッフのモチベーションを高めにくい可能性があります。

  • 成功報酬型(アポ獲得/クロージング)

商材単価や販売のしやすさなどによって異なりますが、クロージングに成功した場合の相場は商品単価の2~3割程度です。委託された代行会社も、売るほど代行会社のコミッションも増えるのがメリット。委託費用が持ち出しになりづらいので委託側にもメリットのある制度と言えるでしょう。

  • アプローチ報酬型(架電/メール件数)

電話の架電件数や、メール送信件数の1件あたりの費用が設定される料金プランです。電話1件で100~300円、メール1件では10~50円程度が相場です。リアクション率が高い商材に適しています。

インサイドセールス営業代行会社4選

おすすめのインサイドセールス代行業者を3社紹介します。

プロセルトラクション

プロセルトラクションは、コールスタッフ全員が営業・販売やテレマーケティング経験者。会社に常駐しての稼働しているため教育研修や日々のマネジメントに自信をもっています。

営業先からヒアリングした内容を随時フィードバックしてくれますので、PDCAを回してより結果の出る営業方法を模索する上でもよいパートナーとなるでしょう。独自に1千万件のデータベースを保有しているため、発注側にリストがなくても問題ありません。

株式会社エグゼクティブ

エグゼクティブは、法人営業に特化した営業代行業者です。法人営業に関することは、営業マニュアルの作成・アポイント取得・クロージングなど、幅広く対応しています。

法人営業に関しては、あらゆる面でカバーしているので、悩みや状況に合わせてインサイドセールス代行を依頼できます。

最短で相談から2週間で営業スタート、料金は月額制もしくは成功報酬型で依頼可能です。

株式会社ネクストコミュニティ

ネクストコミュニティは、対企業に加え対個人にも対応しインサイドセールス代行を行っています。

全国トップレベルの営業担当者が、商材の特性にあった営業動線を構築してくれることに加え、別事業で営業のコンサルティングにも対応しています。

まずは初期費用0円で、無料相談できます。

株式会社オルガロ

オルガロは、成功報酬型のインサイドセールス代行業者です。

顧客創出から、既存顧客のフォローまでワンストップまで対応している点と、営業1件から対応が可能という柔軟なスタイルを強みとしています。

初月無料・営業トークスクリプト無料など、各種キャンペーンも展開されています。

インサイドセールスの需要は年々拡大

リーマンショックを機にアメリカで広がったインサイドセールスは、日本でも急速に浸透してきました。他社に先んじて時代に対応した営業活動を行うには、インサイドセールス代行会社を活用するのも一つの手段です。

インサイドセールスの代行をうまく活用すれば、営業の成果を高められるだけでなく、自社に営業ノウハウを構築するなどのメリットも得られます。

多くの営業代行業者がインサイドセールスに対応しているので、プランや得意分野などを見極めて自社にあった業者を選定してください。

プロセルトラクションがあなたの会社のインサイドセールスをサポートいたします

方法は理解したけど、自社のサービスや顧客の場合どうすればいいのか分からない、そんな悩みをお持ちの場合は是非一度ご相談ください。リクルートなどの大企業からスタートアップまでサポート経験豊富な営業のプロがあなたの会社にあった営業方法をコンサルティングいたします。

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