営業力を強化していくためには、個人のセールス力を上げるだけではいけません。営業チーム全体の力を上げていく必要があるのです。チームの力を上げていくためには、セールス チームビルディングに取り組んでいく必要があります。

今回の記事では、そんなセールス チームビルディングの基本から、実施するメリット、具体的な手法など、幅広い角度から解説をしていきます。セールス チームビルディングの基本を押さえて、まとまりのある営業チームを目指していきましょう。

セールス チームビルディングとは?

セールス チームビルディングは、自社の売上をアップさせるという目標を達成するために、1人ひとりの営業マンのスキルや経験を、最大限発揮させてチームで営業活動に臨みます。まずは、セールス チームビルディングの基本を押さえておきましょう。

セールス チームビルディングの基本

セールス チームビルディングは英語の「Sales Team Building」です。これは日本語に訳すと「営業チームを作る」という意味があります。業績アップにつなげるために、多様性のあるチームを構築していくのです。

営業のプロセスは主に「マーケティング」「インサイドセールス」「営業」「カスタマーサービス」の4つがあります。セールス チームビルディングでは、ゴールに向かって異なるスキルを融合させる必要があるのです。

売上を向上させるためには、社内の営業マンだけでは限界があります。そのような時は、外部の営業顧問やフリーランス営業といった人材を活用しなければなりません。各メンバーが主体的に役割を果たし、協力し合う姿勢が今後の営業活動では重要になります。

セールス チームビルディングが重要な理由

コロナ禍の影響で、働き方が大きく変化し、リモートワークが一般的になりました。出社せず自宅で仕事をする人が増えたことで、営業活動にも変化が現れています。

日本企業では、営業チームは営業部長をはじめ営業所長や事業部長が営業メンバーのマネジメントを行うのが一般的だったため、営業マンは会社に与えられた個人の目標に向けて、能動的な役割を果たしていました。

ビジネスは複雑化するとともに、IT技術の発達・多様化も進んでいるので、外部の人材を集めて世の中の変化に対応する柔軟さが求められているのです。

このような理由があるため、営業に携わる人間も変化していかなければならなくなりました。色々な変化に合わせて改善と成長を促進させながら、成果を上げられるチーム作りが重要になったのです。

営業マンだけでなく、外部の人間との関係を深め、互いに協力関係を発揮する、セールスチームビルディングが求められるようになりました。

セールス チームビルディングを取り入れる3つのメリット

セールス チームビルディングを取り入れるメリットを3つに絞り、それぞれ解説していきます。

チームでの目標を達成しやすい

セールス チームビルディングは、チームで目標達成できるという点が優れています。KPI(重要業績評価指標)に落とし込み、営業プロセスごとの数値目標が管理されるでしょう。

各プロセスには当然ですが責任者がおり、KGI(重要目標達成指標)である売上に積極的に関わる責任者も必要になるのです。

営業活動を進める中で発生した課題に対して、営業マンを束ねる営業マネージャーが情報の共有を図り、営業顧問に相談するという一連の流れが生まれます。このようにしてチームを組んで営業活動を行うと、個々の強みを発揮しながら、足りない面を補えるのです。

チームで目標の達成ができるようになると、さらにチームを成長させていくために、1人ひとりが意見を出し合うようになるでしょう。コミュニケーションが活発になり、全員がチームに関わるようになるのです。

個人のパフォーマンスが向上する

セールス チームビルディングを行うと、社内のメンバーだけでなく、外部のメンバーとも協力し合います。それが互いの信頼関係を深めていくのです。メンバー全員が協力し合い、切磋琢磨していけば、より一層ゴールに近づいていくでしょう。

チームのメンバーのモチベーションも向上し、意欲的に仕事に取り組むようになります。パフォーマンスも高まり、より効率的な行動が取れるようになり、生産性の向上にもつながっていくでしょう。それが結果的に、個人のパフォーマンスを上げてくれるのです。

新しいチャレンジをしやすくなる

チームを作って業績が伸びていくと、それが成功体験につながっていきます。成功すれば誰でも嬉しいですし、メンバー同士で仕事に取り組む楽しさや、一体感が生まれていくでしょう。チームで何かを達成するのは、個人ではできない貴重な体験です。

これらの成功体験を積み重ねていくと、どんどん新しいチャレンジがしたくなります。新規事業の開拓チームが生まれるかもしれません。この時必要になる協力関係が一層強化されるでしょう。

個々の力が重なり合って、新しいチャレンジを生み出す効果があるのが、セールス チームビルディングの大きな魅力の1つといえます。

セールス チームビルディングの「5Key Factor」とは?

セールス チームビルディングの「5Key Factor」という考え方をご存じでしょうか? これは5つの核に関係性を持たせながら、現状に何が不足していて、何ができないのかを、明らかにしていく手法です。日々の活動の中に取り入れていき、変革を進めていきます。

5つの核というのは、下記の通りです。

〇計画的な営業活動を意識する

〇マネジメントコントロールを機能させる

〇営業ツールの開発・整備をする

〇運営の強化と積極的な活用をする

〇チーム活動を機能させる

この項目では、上記で紹介した5つの核をそれぞれ解説していきます。

計画的な営業活動を意識する

営業活動を計画的に行うためには、目標の設定や分析と改善、レベル管理が重要になるのです。目標の設定は自社の部門の方針と目標をよく理解する必要があります。これを理解したうえで計画に沿った営業活動を展開するのです。

計画を立て営業活動を行うと結果が出てきます。その結果をもとに、足りなかった原因を分析していきましょう。改善点をとらえて、それらを次の営業活動に活かしていきます。

この時、結果の管理、プロセス管理、先行管理と段階的にレベルアップをしていくといいでしょう。なぜなら、品質管理と業務管理における継続的な改善ができるようになるからです。

マネジメントコントロールを機能させる

セールス チームビルディングを上手くまとめるためには、マネジメントコントロールを機能させなければなりません。まずは、マネージャーが部下に対して、計画や基準に基づく指導をしていきます。

その上で、コントロールポイントを定めて、重点的に営業メンバーの管理指導を行いましょう。この時、指導するだけで終わりにしてはいけません。自社の部門の方針を示し、自身のビジョンを伝える必要があるでしょう。

このような細かいマネジメントコントロールが、チームの結束力を高め、連帯感を生み出していくのです。

営業ツールの開発・整備をする

営業活動を効果的に進めるには、専用のツールを使うといいでしょう。具体的には、CRMツールやSFAツールなどです。これらの活用を重点的に行えば、営業活動の状態が一目瞭然となり、チーム全体で把握できるようになります。

もちろん、情報を共有するだけで終わりにしてはいけません。ツールを使って得た情報は、活用できる状態にする必要があります。これが行動管理や商談を、より一層効率的にしていくのです。

運営の強化と積極的な活用をする

運営の強化と積極的な活用も、セールス チームビルディングには重要になってきます。これは主に、会議体を効果的に機能させる意味があるのです。会議体によりチーム全体の状況を明らかにして、メンバー1人ひとりが主体的に参加できるようにしましょう。

この時、マネージャーが実績の確認をするだけでなく、チームの方向づけや対策をしていくと効果的です。メンバーを巻き込んで前向きな意見が出るように工夫すれば、営業チームは機能しやすくなります。

チーム活動を活発化させる

チームの活動を活発化させるために、チーム全体の目標をしっかりと定めましょう。その上で、メンバー同士が目標に向かってアドバイスし合ったりできる環境づくりが大切です。ノウハウや情報の共有が行われると、それがチームの財産として蓄積されます。

蓄積された情報をもとに、営業活動を行えば一層質の高い成果を挙げられるでしょう。チーム活動が活性化すれば、1人ひとりが最大限の力を出し切れるようになるのです。

プロセルトラクションがセールス チームビルディングの取り組みをサポート

この記事でセールス チームビルディングの概要は説明していますが、新規事業で

セールス チームビルディングに取り組んでいくのはかんたんではありません。そこでプロセルトラクションではあなたの会社にマッチしたインサイドセールスのご提案から実践までサポートしています。

まずは話を聞いてみる

セールス チームビルディングの3つの手法

セールス チームビルディングを行い、営業チームの結束力を高めるためには、いくつかのポイントがあります。具体的には、ビジネスアイデア・ワークショップを実施したり、スポーツ・ランチ会・ボランティアなどのイベントを催したりする手法です。

この項目では、具体的にセールス チームビルディングを効率的に進める手法を3つに絞り、それぞれ解説していきます。

ビジネスアイデア・ワークショップを実施する

ビジネスアイデア・ワークショップは、セールス チームビルディングを進めるうえで有効な手法になるでしょう。これは、少人数に分かれて、新しい機能や商品などを考えて、それらを各チームで発表していくのです。

この発表をもとに、それぞれのアイデアをディスカッションしていき、結束力を高めていきます。自社の将来を考える体験にもなりますし、営業マンが新しい提案をする貴重なきっかけにもなるでしょう。

スポーツ・ランチ会などイベントを催す

各種イベントを催しても、セールス チームビルディングを進めるための貴重な経験になります。サッカーやゴルフ、ボウリングなどのスポーツをメンバーとしたり、ランチ会を催したりするのもオススメです。チームでボランティア活動などをしてもいいかもしれません。

オフィスの外に出ると、それだけで仕事から解放された気分になり、リラックスができるでしょう。仕事上の役割やプライドなどを忘れられる貴重な体験になるので、このような各種イベントを催すのは、セールス チームビルディングを進める中で重要なポイントになります。

定期的にメンバーで会議を行う

セールス チームビルディングで色々なイベントを行うのは良いのですが、1つやるだけで終わってしまうと効果がありません。継続こそ力と言うように、継続性が大切になるのです。継続性を高めるためには、定期的な会議を行うといいでしょう。

例えば毎週金曜日に、その週で最も良かったのは何だったのかなどを話し合うと、チームでの結束力が強まります。この時、メンバー全員が発表してしまうと時間がかかりすぎてしまう場合は、毎週3人ずつ行うなどして、人数を厳選して行っても効果があるでしょう。

セールス チームビルディングを行い業績向上につなげよう

働き方が大きく変わっていく中、営業活動が見直され始めています。新しい営業活動の手法にシフトしていかないと、業績を伸ばすのは難しくなるかもしれません。そんな時、セールス チームビルディングは有効な手法になってきます。

今回の記事では、セールス チームビルディングの基本から、取り入れるメリット、どんな手法で行えばいいのかなど、細かい点まで解説してきました。セールス チームビルディングを正確に把握し、業績を伸ばしていきましょう。

プロセルトラクションがセールス チームビルディングを取り入れるお手伝いをします

プロセルトラクションではリクルートなどの大企業からスタートアップまで幅広く経験してきた営業のプロが、セールス チームビルディングを取り入れるためのお手伝いを致します。ぜひお気軽にご連絡ください。

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