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この記事では、アップセルとクロスセルの違いやメリット・デメリット、成功させるポイントについて解説します。それぞれの戦略についてもご紹介しますので、アップセル・クロスセルの導入を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
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アップセルとクロスセルは、顧客単価を上げるという目的としては同じですが、達成までのアプローチ方法が違います。
アップセル | 今現在購入したものまたは購入を検討しているものよりも、上位のプランや商材の購入を促す方法のこと。 |
クロスセル | 既に購入したものや購入を検討しているものに関連する別の商材を提案し、購入を促す方法のこと。 |
まず、アップセルやクロスセルが重視されるようになった背景を解説します。
高度成長の時代から、売り上げを拡大するには新規顧客を獲得するのが近道だと考えられてきました。
しかし、現代の日本は少子高齢化によって人口が減少する局面になっています。言わばパイの奪い合いになりやすく、多くの業態・サービスで新規顧客の獲得が難しくなってきたと考えられいます。
情報やモノにアクセスしやすくなった結果、他の競合商材と比較されやすくなり、成約までの期間やコストがかさむようになったことも新規顧客の獲得が難しくなった理由の一つです。
顧客生涯価値(LTV=Life Time Value)とは、取引を開始してから終了するまでの期間、1人の顧客がどれだけの売上をもたらすかを示す指標です。
サブスクリプション型ビジネスモデルでは、顧客に継続してサービスや商品を利用してもらうことが、そのままLTVの向上につながりますが、より上位の商品を購入または、数多く購入してもらうことが一層重要になります。
LTVを向上させるための手段としては、アップセル・クロスセルは最も有効な手段であり、ビジネス拡大にも直結します。
この記事でアップセルとクロスセルの概要は説明していますが、新規事業でアップセル・クロスセルを導入することはかんたんではありません。そこでプロセルトラクションではあなたの会社にマッチしたアップセル・クロスセルのご提案から実践までサポートしています。
アップセルとクロスセルの成果が出るフェーズになれば効率よく売上アップが見込める一方で、反応が芳しくないときはデメリットの側面が大きくなる懸念もあります。
アップセル・クロスセルによって、顧客が求めているニーズを満たす提案を行えれば顧客の満足度は自然に上がるでしょう。購入時点でプラスの評価を持っている場合には、家族や友人に勧めたり、リピート購入につながったりする可能性も高まります。
自社の営業効率もアップセル・クロスセルがうまくいっている場合には、大きく向上が見込めます。
新たな顧客を獲得するには、リード獲得にはじまって交渉、事前のアポイントなど多くのプロセスを要します。コストや労力がかかる割に契約率が低いと営業効率はアップしません。
しかし既存顧客の場合は、関係が既に構築されており、自社のサービス内容にも一定の理解があるため、営業活動を効率的に行えます。キャンペーン告知や営業メールなどによって、直接営業パーソンの手を介さなくてもアップセル・クロスセルにつながるケースもあります。
提案時に商品のメリットを的確に伝えられれば、その場では購入が見送られたとしても、必要性が生じた時点で選択肢の一つとして挙げてもらえるでしょう。
一般的に新規顧客を獲得するには、既存顧客への販売に比べ、5倍のコストがかかると言われています。そのため、より多くのコストをかけて新規顧客を開拓するより、アップセルとクロスセルを実施し、既存顧客のLTVを最大化を実現する方が、利益率が高くなるでしょう。
アップセルは一回あたりの購入金額を増やすこと、クロスセルは購入点数を増やすことにより顧客単価が上昇します。
アップセルとクロスセルは、本来顧客に新たな価値を提供するものです。しかし顧客が価値を感じていなければ「単にコストが増える」と受け取られかねません。
そのため営業パーソンは顧客に対し、的確に購入メリットを伝える必要があります。自分の意見ばかり伝えることやニーズに合っていない商品を提案すると、信用を失い顧客が離れてしまう恐れがあります。
アップセル・クロスセルを行う際は、顧客ニーズに沿った商品の提案をすることが大事になってきます。
アップセル・クロスセルを行うということは、顧客に対しさまざまな選択肢を示すことになります。
どのプランを導入するか、どのくらいの数量(アカウント数)を購入するかなど、顧客にとっては決断しなくてはならない項目が増えるわけです。そのため予算との兼ね合い、本当に必要な機能か、乗り換えた場合どうなるか、など検討にかかる期間が増すことが予想されます。
最終的には売上アップという結果が得られるかもしれませんが、短期的な営業成績を気にする場合には決定まで長期化するデメリットが上回るかもしれません。
アップセルとクロスセルを実施する上でのメリット・デメリットを頭に入れていただいたうえで、アップセルを成功させるポイントについてご紹介します。
アップセルを成功させるためには、顧客ロイヤルティを向上させておく必要があります。
顧客ロイヤルティとは、自社の商品やサービスに対して顧客が感じている愛着や信頼のことです。顧客ロイヤルティが低い顧客よりも、自社商品に信頼を寄せている顧客ロイヤルティが高い顧客に対してアップセルを行うことで、成功する確率が高まります。顧客ロイヤルティを可視化するNPS(ネットプロモータースコア)やCRMを活用してみるのも1つの手段です。
アップセルを行う顧客を見極めることも重要なポイントです。顧客ロイヤルティを示すNPSや顧客管理システムを指すCRMを利用することで、顧客ロイヤルティが高い顧客を探し出すことができます。そのためには行動履歴などを分析する必要があるでしょう。
その役割を担うNPSは、企業やブランドに対し、どのくらいの信頼や愛着があるのかをアンケート調査を元に計算できます。
CRM、顧客管理システムを使うと、「どのくらいの頻度で購入・利用し、継続しているのか」などのデータから、顧客の購買意欲を分析し、適切なアプローチを実現できます。商品を購入している顧客に購入後のサポートの連絡をしたり、お問い合わせをした顧客に対しては、セミナーの案内したりすることが可能です。
商品開発や商談の段階から、具体的にメリットを提示し、アップセルを行う準備を進めると、顧客単価を念頭に置きながら営業活動を行えるでしょう。
アップセルとクロスセルを行うべきタイミングは異なります。
アップセルにおいては、キャンペーンや無料お試し期間の終了間際・プランの更新時になります。
実際にアップセルを行う方法を紹介します。
サブスクリプションなど、一定期間の無料提供を経て、有料プランやサービスを勧める手法になります。いきなり有料プランを導入するのは難しいので、無料期間を設けて、そのサービスの利便性を感じてもらえるよう、顧客にアピールしましょう。また導入後に活用できるクーポンの提供も効果的です。
例えば、ある家電を購入しようとしている顧客がいるとします。購入予定の家電の特性を詳細に説明した上で、より多くの機能を備える上位モデルの商品を提案していきます。顧客の求めているものを分析し、メリットを丁寧に伝えることでアップセルが成功する可能性が高まります。
割引付き商品の提案は、化粧品などのよくリピートする商材に適した手法になります。日常的に利用している商品より高額なものに特定の割引を付けることで、高価な製品を購入してもらう機会を作れます。この提案は、既存顧客にとって魅力的に感じさせ、顧客満足度の向上にも繋がるでしょう。
次にクロスセルを行う上での特記事項もチェックしましょう。
顧客単価を上げたいという目先だけの利益だけを望むと、顧客はそれを感じ取り解約に繋がってしまうケースがあります。そうならないためにも、顧客が商品やサービスに対する満足度合い、不満などをさりげなく聞き出し、ニーズに合わせた提案をすることがクロスセルを成功させるポイントになります。
デメリットでもご紹介したように、顧客のニーズに合わせず無理に商品を勧めてしまうと、押し売りされたと感じ、将来の利益まで失ってしまう可能性があります。したがって押し売りはしないようにしましょう。信頼関係をまずは築き、気軽に相談できる環境を作りましょう。
顧客に商品やサービスを購入・利用してもらったら、それで終わりではなく、定期的なアフターフォローも行うことが大切です。丁寧なアフターフォローを心がけ、相談できる体制を作っておくと、次回の購入時クロスセルに繋がりやすくなります。
クロスセルの場合、購入した関連商品の価値に気付いていないこともあるため、購入をまとめてすることのメリットや勧める理由を具体的に提示すると良いでしょう。
クロスセルにおいては、顧客満足度が高まった時や購入を決めた直後に行うのがおすすめのタイミングです。
クロスセルの一般的な手法になります。顧客が購入しようとしているアイテムの関連商品を勧め、追加購入してもらうことで顧客単価を上げます。
例えば、パソコンを購入しようとする顧客に対し、マウスやパソコンカバーを紹介します。購入してもらうことで、パソコンをより効果的にそして長く愛用してもらえます。結果として、顧客満足度も上げられるでしょう。
季節ごとのイベントに応じて、クロスセルを取り入れることができます。7月や8月は夏アイテムとしての水着を購入する人が増えます。その際に、日焼け止めやビーチサンダルなどの関連商品もセットにして提供することで、顧客単価の向上に繋げられます。
顧客が購入した商品に関連するプロモーションを提供する手法です。関連商品を購入した際に貯められるポイントカードなどが挙げられます。ポイントカードを作ることで、購買意欲がそこまでなくても、ポイントを貯めたいからと購入に至るケースがあります。この手法は自社のプロモーションになるため、広告コストの削減が期待できます。
アップセル、クロスセルは既存客から信頼を得ている営業パーソンが的確な提案を行うことで成果が見込めます。
LTV向上につながり、顧客の満足度もアップする可能性があるので重要な施策です。とはいえ、相手のニーズを考えずにこちらが売りたい商品を並べる営業は禁物です。
実施タイミングを見計らいつつ顧客のためになることをイメージしながら実践するとよいでしょう。
プロセルトラクションではリクルートなどの大企業からスタートアップまで幅広く経験してきた営業のプロが、xxxxxxxxxxx
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]]>この記事では、LTVの基本的な意味や計算方法から、LTV向上のための具体的な方法や成功事例まで解説します。LTVを最大化するためのヒントや戦略について、あなたの会社に当てはめながら一緒に考えましょう。
LTV(LifeTime Value)とは、日本語では「顧客生涯価値」と訳され、ある顧客が商品やサービスを継続的に利用する期間や、その期間中に生み出す収益の総額を表します。
LTVを把握すると、顧客の重要度や自社ビジネス成長に対する貢献度を評価できるため、営業やマーケティング活動における重要指標の一つとして注目されています。
LTVが企業にとって重要視されるようになった理由の一つが、市場が飽和状態になり、新規顧客獲得が困難になったためです。商品やサービスが溢れる現代では、新規顧客の獲得には、既存顧客の5倍のコストがかかるといわれています。企業が効率よく収益をあげるには、既存顧客との関係維持は必要不可欠になっているのです。
またサブスクリプションサービスの流行も挙げられます。利用者にとって、定額で一定期間いつでもサービスが利用できるメリットがある一方で、企業も継続的に利益を得られます。サブスクのビジネスモデルで収益を上げるには、顧客にいかに長期的に継続してもらうかが鍵となるため、LTV向上がおのずと重要視されるようになりました。
LTVの計算方法は多種類あり、ビジネスモデルによって使い分けます。
以下で、代表的な計算式をいくつかご紹介します。
自社のビジネスモデルやマーケティング目的に合った式を取り入れましょう。
●最もシンプルな式
LTV = 顧客の平均購入単価 × 平均購入回数
●リピート購入される商材を取り扱うビジネスモデルに適した式
LTV = 顧客の平均購入単価 × 平均購入頻度 × 平均継続期間
●サブスクリプションモデルに適した式
LTV = 平均顧客単価 × 100 ÷ 解約率
●長期契約を行う商材を扱うビジネスモデルに適した式
LTV = 顧客の年間取引額 × 収益率 × 継続年数
新規顧客獲得コストと既存顧客維持コストを加味した全体を把握するための指標もあります。
LTV=平均顧客単価×収益率×購買頻度×継続期間ー(新規顧客獲得コスト+既存顧客維持コスト)
ビジネス上は、収益額が新規顧客獲得コストと既存顧客維持コストの合計金額を上回ることが重要です。仮に算出したLTVがマイナスの場合は、LTV向上またはコスト削減について、早急に見直しが必要です。
ここまで、LTVの基礎知識と計算式について解説しました。
実際にLTVを上げるためには、3つの抑えるべきポイントがあります。それぞれの具体的な施策と併せて見ていきましょう。
顧客エンゲージメントとは、「企業と顧客の信頼関係」を意味します。顧客が企業に対して信頼感や愛着などを持つことで、リピート率の向上や解約率の低下が期待できます。
<施策例>
■個別のメッセージやオファー
顧客に合わせた情報を提供することで、相手の関心を引き、ロイヤリティを高めます。
■カスタマーサポートの充実
問い合わせや要望への適切な対応で顧客満足度を向上させ、継続的な関係を構築します。
■コミュニティの活性化
顧客同士や顧客と企業との交流を促進し、顧客同士のつながりを生み出します。
リテンション率とは「定着率」や「継続率」、アップセルは顧客の単価を向上させる取り組みを指します。既存顧客の継続利用と付加価値の提供を通じて、LTV向上を狙います。
<施策例>
■継続特典の導入
顧客の継続利用を促すためのプログラムや特典を提供し、顧客の離脱を防ぎます。
■顧客満足度調査と改善
顧客の声を聞き、不満や改善点を把握し、顧客満足度を向上させる取り組みを行います。
■アップセル戦略の展開
既存顧客に関連商品やサービスを提案し、顧客の購買額や利用頻度を増やします。
顧客の関心やニーズに合わせた個別のアプローチを指します。個人の嗜好や背景に合った情報やサービスを届けることで、既存顧客ロイヤリティ向上や購入機会の増加に繋がります。
<施策例>
■セグメンテーションとターゲットマーケティング
顧客を特定のセグメントに分け、それぞれの特性に合わせたメッセージやキャンペーンを展開します。
■ダイナミックコンテンツの提供
顧客の行動や属性に基づいてコンテンツを個別にカスタマイズし、関心を引きます。
■レコメンデーションエンジンの活用
顧客の過去の行動データや嗜好に基づき、関連商品やサービスを提案し購買意欲を高めます。
この記事でLTVの概要は説明していますが、具体的な戦略設計や施策の実施をすることはかんたんではありません。そこでプロセルトラクションではあなたの会社にマッチしたマーケティング施策のご提案から実践までサポートしています。
LTVを伸ばしている会社は、実際にはどういった点を工夫しているのでしょうか。成功事例とポイントを見ていきましょう。
化粧品はライバルが多いだけでなく、技術開発が活発で新商品も次々に投入されます。メーカーとしては既存顧客のリテンション率が、他の業種よりも重要な業態といえるでしょう。
スキンケアブランドを展開しているA社では、オンライン注文の確認画面で定期購入の案内をして、離脱率の抑制やアップセル施策を実現しました。自然な流れで購入機会を増やすことで、顧客は違和感なく関心を持ち、結果的に継続購入率やLTVの向上に貢献しています。
ユーザーが購買に至るまでの行動や心理を分析し、画面設計やサイト導線に取り入れたのがポイントといえます。
健康食品を開発・販売しているB社は、商品開発の強化とクロスセル施策によりLTVを向上させました。顧客のニーズをもとに商品の組み合わせや相性を研究し、クロスセル用の商品を開発したのがポイントです。2つの商品から得られる相乗効果をアピールすることで、顧客は組み合わせての商品購入に魅力を感じ、継続的な売上アップが実現しました。
商品開発を通じて顧客のニーズ理解を深めた結果、LTV向上につながったよい事例です。
これまで触れてきたように、LTVは企業成長にとって重要な指標ですが、実際に自社のLTVを計測・改善していくには、データやプロセスの管理に手間がかかります。
効率的に計測や改善活動をするためには、ツールやAIの積極的な活用をおすすめします。
顧客情報を収集・管理し、顧客との関係を強化するためのシステムです。
主な目的は、顧客データの一元管理、営業活動やマーケティング施策の効果測定、顧客対応の改善などを実現することです。
CRMで管理する顧客データは、下記のように大きく2種類に分かれます。
●基本情報(企業情報、連絡先、購買履歴など)
●活動履歴(コミュニケーション履歴、取引内容など)
これらの情報をもとに、LTV計測に加え、顧客との効率的なコミュニケーションを支援します。
顧客が製品やサービスを最大限に活用し、期待通りの成果を得ることで、長期的な顧客満足度やロイヤリティの向上を目指します。
カスタマーサクセスツールでは、主に以下のような機能があります。
●顧客の状況や目標に合わせた個別サポートやトレーニングの提供
●顧客の課題解決や成果達成のためのアドバイス
●顧客が問合わせをする可能性のある問題を見越した事前説明や働きかけ
適切なアクションを自動的に促してくれるため、カスタマーサクセス業務の工数削減にもつながります。
顧客の行動などの分析精度を高める手段として、AIや機械学習を応用した分析ツールが、注目を集めています。専門知識がなくてもデータマイニングを実施できる製品も登場し、高度な分析や需要予測が期待されています。具体的には、アウトバンド戦略の最適化やキャンペーンの改善などを目的とし、利用されるケースが増えてきています。
LTVは、市場の飽和やサブスクリプションサービスの流行により、重要視されるようになりました。もはや企業のビジネス拡大において、LTV向上は欠かせないといっても過言ではありません。もし、あなたの会社が新規顧客の獲得に注力した戦略をとっている場合は、ぜひ既存顧客のフォローにも目を向けてみてください。
きっと長期的な収益拡大に繋がることでしょう。
プロセルトラクションではリクルートなどの大企業からスタートアップまで幅広く経験してきた営業・マーケティングのプロが、貴社のLTV最大化を実現する戦略設計から実践まで幅広くサポートします。ぜひお気軽にご連絡ください。
]]>この記事ではカスタマーサクセスの定義や目的、具体的な業務内容について解説します。成功させるためのポイントも解説するので、ぜひお役立てください。
カスタマーサクセスとは、顧客を成功に導くための活動を指します。商品やサービスを販売した後に適切な活用方法を提案することで、顧客の課題解決や目標達成をサポートするものです。
企業は顧客の期待する成果を明らかにして、その達成に向けて伴走する役割を担います。コンサルタントと似ていますが、あくまでも自社サービスを利用した課題解決に限ります。
カスタマーサクセスは、「顧客の成功」と「自社の利益」を両立するための手法といえるでしょう。
カスタマーサクセス | カスタマーサポート | |
目的 | 顧客の成功 | 顧客の満足 |
取り組む姿勢 | 能動的 | 受動的 |
KPI(成果の指標) | 解約率顧客ロイヤルティアップセル・クロスセル | 一次応答までの平均時間回答率・解決率処理時間 |
カスタマーサクセスと混同されやすい言葉に「カスタマーサポート」があります。顧客を支援する業務である点は共通していますが、取り組む姿勢やKPIが大きく異なります。
カスタマーサクセスは顧客に対して能動的に働きかけ、相手が抱える課題を先回りして解決します。KPIにはLTV(顧客生涯価値)の向上を目的とした指標を設定するのがおすすめです。
一方でカスタマーサポートは、問い合わせやクレーム対応といった受動的な業務を指します。顧客の不満や疑問を解消することで、サポートに対する満足度を向上させることが目的です。そのため、顧客からの問い合わせを迅速かつ正確に処理することや解約率の抑制などのKPIが適しています。
目的や効果の違いを理解して、適切に使い分けることが大切です。
カスタマーサクセスという概念を最初に提唱したのはアメリカのセールスフォース社で、日本では2010年代後半から広く知られるようになりました。ここではカスタマーサクセスが注目を集めた理由を解説します。
ビジネスモデルが従来の「売り切り型」から、月額で定額利用料が発生する「サブスクリプション型」へと移行したことが大きな要因です。
サブスクリプション型モデルで安定した利益を得るためには、サービスを継続的に利用してもらう必要があります。新規顧客を獲得できても、すぐに解約されてしまっては獲得コストのほうが大きくなり、収益は伸びません。
長く利用してもらうには、購入後の積極的なサポートが欠かせないため、SaaSを展開する企業を中心にカスタマーサクセスが重視されるようになり、今では専門組織を立ち上げる企業も増えています。
グローバル化が進み、どの分野でも市場は成熟しています。競争が激化するなか、製品だけで差別化を図ることは難しいといえるでしょう。
そこで、「CX(カスタマーエクスペリエンス)」と呼ばれる概念が注目されています。これはサービスの性能や価格という物理的な価値だけでなく、使用するなかで得られる「喜び」や「満足感」といった感情的な価値に重きを置く考え方です。
成熟した市場で生き残るためには、カスタマーサクセスを通してCXを向上させる必要があります。
成果を上げるためには、目的意識を持って取り組むことが重要です。カスタマーサクセスの主な目的について解説します。
カスタマーサクセス最大の目的はLTVの最大化です。LTVとは「顧客生涯価値(Life Time Value)」の略称で、ある顧客が自社の利用を開始してから終了するまでの期間に得られた利益の総額を意味します。
LTVの一般的な計算方法は以下の通りです。
購買単価×購買頻度×継続期間 |
LTVを向上させるためには、商品のリピート購入や、サービスの継続利用を促す必要があります。カスタマーサクセスを通じて顧客と良好な関係を築き、選ばれる企業になれば自然とLTVが向上するでしょう。
サブスクリプションはサービスに対して月間利用料を支払ってもらうビジネスモデルです。したがって、買い切り型と比べて新規契約時の売上が少ない傾向にあります。また、新規顧客の獲得には、既存顧客を維持する5倍ほどのコストがかかるといわれています。
安定して利益を上げるためには、既存顧客に継続利用してもらうことが非常に重要です。購入後も支援を続けてサービスを手放せなくなる状態(リテンション)を作ることで、解約率の低下につながります。
顧客ロイヤルティとは、顧客が自社サービスに対して愛着や信頼を感じている状態を指します。
ロイヤルティの高い顧客が口コミを広めることで、効率的に新規顧客を獲得できるというメリットがあります。改善要望などのフィードバックも取得しやすくなるでしょう。
顧客ロイヤルティは「NPS(Net Promoter Score)」という指標で測ることができます。NPSの計測はアンケート形式で行い、商品やサービスを人に勧めたい度合いによって0~10点で評価してもらうケースが一般的です。
継続率を高めるだけでなく、既存顧客の利用を拡大することも重要です。利用拡大のためによく使われる手法は以下の2つです。
これらを行うことで顧客あたりの単価が上がり、効率よく利益を上げられます。ただし、自社の利益向上だけを目的とせず、顧客の成功につながるような提案を心がけましょう。
この記事でカスタマーサクセスの概要は説明していますが、新規事業のビジネスモデルを構築することはかんたんではありません。そこでプロセルトラクションではあなたの会社にマッチしたインサイドセールスのご提案から実践までサポートしています。
カスタマーサクセス部門が行う具体的な業務内容を解説します。各部署からメンバーを集めてスモールスタートしてもよいですが、将来的には専門組織を立ち上げることが望ましいでしょう。
新しいサービスをスムーズに導入して、定着させるためのサポート業務です。たとえば定期的な面談や、利用方法に関する勉強会の実施などが挙げられます。
サービスを導入しても、うまく活用できなければすぐに解約されてしまう恐れがあります。基本的な操作方法を説明するだけでなく、顧客の課題に合わせた活用方法を提案しましょう。
ログイン頻度や利用時間などをモニタリングして、サービスがどれくらい活用されているか分析します。
モニタリングでよく活用される指標は、「ヘルススコア」です。これは自社サービスの利用状況、顧客満足度を数値化したもので、数値が高ければ継続して利用してもらえる可能性が高いといえるでしょう。
企業と顧客、あるいは顧客同士が交流できるコミュニティを運営することも重要です。企業と顧客が双方向でコミュニケーションをとることで、顧客ロイヤルティが向上します。
顧客同士の意見交換、情報発信が活発化することもメリットのひとつです。たとえば顧客が主体的に発信する悩みや疑問をフィードバックとして受け取ることで、業務改善に役立てられます。顧客同士で課題を解決できるようになれば、1社あたりのコスト削減も期待できるでしょう。
カスタマーサクセスを成功させるためのポイントを解説します。
適切なKPIを設定することで最終的な目標を達成しやすくなります。KPIは日本語で「重要業績評価指標」と訳され、ゴールに向かうプロセスの目標数値を意味します。
具体的で、客観的に測定しやすい指標を設定するとよいでしょう。たとえば以下のようなKPIが挙げられます。
他社のKPIを流用せず、自社の商品・サービスや顧客の状況に合わせた目標値を設定することが大切です。定期的に目標が達成できているか振り返り、未達成の場合は原因を考えて改善を図りましょう。
設定しているKPIの数値が実態とかけ離れている場合は、必要に応じて目標値を修正することも大切です。
カスタマーサクセスには、期待できるLTVの大きさに応じて顧客を3つのグループに分け、リソースを分配する「タッチモデル」という手法があります。顧客に優劣をつけるのではなく、ニーズに合わせた対応を行うことが目的です。
LTVが高い順に、以下の3つに分類できます。
最も数の少ないハイタッチには対面でのサポートや、専門担当の手配といった個別対応が効果的です。中間層のロータッチには、Webセミナーやワークショップなど、複数の顧客に対して同時に支援を行うとよいでしょう。
顧客数の多いテックタッチにはテクノロジーの活用をおすすめします。たとえばWebサイト上に学習コンテンツを用意する、チャットボットを導入するといった方法です。
顧客をグループ分けすることで限られたリソースを効率的に分配し、費用対効果を高められます。
効率よくカスタマーサクセス業務を行うためには、支援ツールを活用するとよいでしょう。たとえば以下のようなツールがあります。
カスタマーサクセス業務全般の管理、NPSの分析など、目的に合わせて選ぶとよいでしょう。ツールの選び方や、全体の業務設計に関して不安がある場合は専門家に相談することをおすすめします。
カスタマーサクセスとは、顧客を成功に導くために企業が能動的に行う活動を指します。顧客に「成功体験」という新たな価値を提供し、良好な関係を築くことでLTVを最大化できます。
とくにサブスクリプション型モデルで利益を上げるためには、サービスを長く使い続けてもらうことが重要です。カスタマーサクセスを効果的に実施するためには、専門組織を立ち上げて、戦略的に取り組むことをおすすめします。
プロセルトラクションではリクルートなどの大企業からスタートアップまで幅広く経験してきた営業のプロが、カスタマーサクセス部門の立ち上げ、運用を支援いたします。ぜひお気軽にご連絡ください。
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