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interview

<事例紹介:有限会社齋藤鋲螺 代表取締役 斉藤 隆司様>

中小企業かつレガシー産業でも新規開拓営業をバックアップ。プロセルトラクションによる広範囲なセールスサポートの成果とは。

2022.06.28

製造業などレガシー産業では、仕入先、取引先のリプレイスが起こりにくいとされます。長年の商習慣、とくに取引先との関係を保つことは円滑にビジネスを進める上で重要ですが、だからこそ適切なマーケティングとセールス戦略を注入すれば大きなビジネスチャンスにつながることもあります。

今回インタビューした有限会社 齋藤鋲螺様は、創業から60年以上の歴史があるネジ商社です。長年、機械メーカー、部品メーカーを主な顧客として、商社ならではの専門性やネットワークを生かし顧客の調達コストダウンに貢献してきました。

事業拡大への取り組みとして新規顧客への営業・マーケティングを図ろうとした同社ですが、限られた人的なリソースが特にネックになっていました。そのため適切な営業やマーケティングを行える会社へのアウトソーシングを決断し、プロセルトラクションに依頼していただきました。当時、弊社を選んだ背景や実施した施策、得られた成果についてプロセルトラクションの代表である長谷川裕樹がお話を伺いました。

1.レガシー産業だからこそ感じたリプレイスの可能性とマーケティングの必要性

長谷川:
本日はお忙しい中、ありがとうございます。最初に御社の概要をご紹介いただけますか。
齋藤:
弊社はネジ専門商社として、機械メーカー様や部品メーカー様に高品質な製品を低価格でご提供してきました。昭和33年創業ですので、60年あまりが経過しています。
長谷川:
それだけ長くビジネスをされていると、安定した顧客ネットワークをお持ちだったかと思います。その中で、あえて顧客拡大に舵を切ろうとお考えになった背景や、弊社にご依頼いただいた当時の課題感をお聞かせください。
齋藤:
はい、私が会社を継いでから10年が経ち、そのタイミングで事業拡大を考え始めました。製造業のように古くからある業界は、リプレイスが全然行われない、いわゆるレガシー産業です。例えば、1つの機械の調達費が全体で1億円とすると、ネジはそのうちの300〜500万円程度でしょう。全体に与えるインパクトが小さいため、ネジだけにフォーカスして「コストダウンしよう」とか「よりよい製品はないか」という発想が起こりにくいんです。

しかし長年の仕入先に依存し過ぎるのは楽な反面、調達のリスクヘッジという点では疑問が残ります。これだけ諸外国ともコスト競争が激しくなっている中で、安くて品質のよい部品を供給できる弊社はもっと多くのメーカーのお役に立てるはずだと考えました。

実際に得意先から調達費についての相談を受けることもありました。しかし新規営業に動けるのは代表である私1名のみ。新規営業やマーケティングを行うためにも、リソースとノウハウを併せ持つ会社に頼らせてもらおうと思ったんです。
長谷川:
ありがとうございます。斉藤様は仮説を立てていただけでなく、実際にご自身でお客様のもとを訪ねるなど、すでに提案を始めていましたよね。
齋藤:
そうですね。色々な方法を試し、フックとして一定の結果は出ていたので手応えはありました。だからこそ一気に営業を強化したい、アウトソーシングしてみようと考えたのが2021年の夏頃でした。
長谷川:
経営者としての仕事もありながら、営業手法の試行錯誤を行い、さらに営業のディレクションやマネジメントを実行することにご苦労されていたかと思います。事業特性や顧客特性を踏まえて、適したソリューションを組み合わせ、かつマネジメントやディレクションもセットで任せたいとお考えになったのですね。

2.適切なソリューション支援を行い、事業拡大に向けて伴走できるパートナーの選択基準

齋藤:
最初、御社にお願いした背景として、リソース不足の課題感は大きかったです。それまでもフォーム営業の代行などもお願いしていたのですが、その「後追い」ができないことに悩んでいました。せっかく何かのレスポンスがあっても、こちらに温度感や優先度などが引き継がれない状況でトスアップされるので対応漏れも起きてしまっていたと思います。私の空いた時間にフォローするものの、非常にもったいなかったわけです。
長谷川:
なるほど。弊社のように総合的にサポートする仕組みがあれば、商材特性や自社の強みを踏まえて、相性の良いターゲットを設定する。ターゲットリストを作成し最適なスクリプトフォーム営業やテレマーケティングを行う。幅広いソリューションから最適な支援を実施できる点や、弊社側のSVにセールススタッフへのレクチャーやマネジメントなどもすべて任せていただけます。これは御社にとって大きかったということでしょうか。
齋藤:
そうですね。弊社は卸であり、メーカーではないため、商材に特別のエッジが立っているわけではありません。そのため「何が価値提供できるか」を電話越しに聞かれた際に御社の皆さんが「何でも提案できます」と、食らいついてニーズをつなぎとめてくれる点に一番価値があると考えています。見積もりを送る段階まで上がれば、一定の確率で受注できる仕組みでもあるので、確実に見積もり依頼まで獲得してくださるのはありがたいですね。感謝しています。
長谷川:
セールスとしての提案力や腕をご評価いただいたということですね。ありがたいご評価です。ただ、セールス力が最大限生かせるのも、適切なターゲットの選定や体制があってこそだと考えています。今回も、まずは齋藤鋲螺様の強みや、どのようなお客様に選んでもらえる可能性が高いか、どのような商材を扱っている会社様が相性良いかなどを徹底的にリサーチしました。設定したターゲットの企業群がどのようなところに載ってるかを見て、ネットからリストアップして、適したスクリプトをいくつも作っていきます。営業やマーケティングを丁寧にやっていました。

3.緻密かつ確実性の高いインサイドセールスで予想以上の受注を獲得

長谷川:
そういう意味で弊社の活動に対するご評価としてはいかがでしたでしょうか。
齋藤:
まず成果としては、計画していた以上の受注を獲得できたと考えています。プロセルトラクションさんからは「この会社から見積もりがほしいと言われていますよ」という状態でパスが来る状態なので、弊社のネクストアクションが明快で優先順位の精度も高くて非常に助かっています。連絡方法もメール、FAXなどと指定されていて、高い確度でレスポンスも得られるので非常にホットなリードですよね。必要な製品をリストにして出してくれるお客様や図面を提出してくれる会社さんもいるので、それだけニーズがあるのだと再認識できます。以前は、アポイントの数だけ報告してくるパートナーさんもいたので差は明確ですね。
長谷川:
色々な営業手法はありますが、結局、クロージングやフォローのほうが手間がかかるわけですよね。弊社の方でできる限りお膳立てしてお渡しした方が、リソースの制限がある御社が集中してセールスするにはいいだろうと考えました。アポイント数はあくまでも途中経過であり、大切なのは最終的にどう受注につなげていただくかですから。
齋藤:
そうですね。具体的なところまで話を聴きだしてくれて、検討フェーズを高めた状態でパスしてくだされば、いくらマンパワーが足りないからと言っても対応漏れは出ません。それにしても、途中から御社のパスしてくださる見込み客の件数、取得率が伸びていったのを感じています。
長谷川:
ありがとうございます。実は当初、アポ獲得をKPIとしていたのですが、セールス対象になる方が営業を受け慣れていないためか、アポイントを敬遠するリアクションが多いのも気になっていたんです。そこで作戦を変えたところスムーズになりました。課題感を弊社スタッフ間で共有し、齋藤様からもご要望、アドバイスをいただけたことがきっかけになっていたかと思います。端的に言うと、密に御社とコミュニケーションをとりながら要望にお応えすることで、結果的にも適切な提案を行うようになったということですね。
齋藤:
そうした業務改善のスピード感もさすがでした。さらに自分が結構すごいなと思ったのは、本社が東京、工場が地方にある企業様のケースですね。電話番号が分かる東京の本社にアプローチしても、工場長さんの名前を聞き出してくれて「こちらにご連絡してください」というところまでやってくれたんですよね。普通は東京の方に聞いて終わってしまうと思うのですが、本当にネジ部品を扱っている方じゃないので、ニーズヒアリングや見積もりの依頼には至らないはずなんです。私たちが本当にほしいキーパーソンを取ってきてくれたのも嬉しかったですね。
長谷川:
御社としても遥かに効率的になりますし、コンバージョンも上がりますよね。ただ、私たちとしては、ごく当たり前のことをしているんですよね。最も検討してくれそうな方といかに繋がれるかということだけを考えて、アプローチしていますから。
齋藤:
そうした活動の積み重ねで名前も知らなかった企業の受注も決まっています。さらに通常接点のなかった業界や企業規模、地方企業の受注にも繋がっているんです。今後、WEBを使った集客も展開していきたいですし、新たな事業も考えています。ぜひまた力を課してください。
長谷川:
もちろんです。すでにWEBのテコ入れはお手伝いさせていただいていますが、御社が持つ品質、価格面の強みはもっと訴求できると感じています。新たな事業モデルをどうPMFさせるか、また新規セールスの速やかな開始という点でもお力になれると思うので、ご依頼お待ちしております。
齋藤:
頼りにしています。引き続きよろしくお願いいたします。
長谷川:
こちらこそよろしくお願いいたします、本日はありがとうございました。